最近、「豊かな暮らしって何だろう」と考えることがあります。
高級な家に住むこと。
良い車に乗ること。
ブランド品を持つこと。
新しいものを次々と買うこと。
もちろん、それらを楽しむことも一つの豊かさだと思います。

でも、僕自身は最近、少し違うところに豊かさを感じるようになりました。
先日、家にあったキャベツと豚肉でお好み焼きを作りました。
特別な食材を買ったわけでもありません。
キャベツの切り方を少し工夫して、小麦粉の生地を増やしすぎないようにする。
それだけで、思っていた以上に美味しいお好み焼きができました。
「お金をかけなくても、こんなに美味しいものが作れるんだな」
そんなことを思いました。
そして、これは料理だけの話ではないのかもしれないと思いました。
豊かさは「いくら使ったか」では決まらない
家も同じだと思います。
新築の家には、新しい設備や最新の性能があります。
もちろん、それは大きな魅力です。
ただ、家を購入するために無理をして、住宅ローンの返済だけで毎月の生活が苦しくなってしまったら、果たしてそれは豊かな暮らしなのでしょうか。
せっかく広い家を買ったのに、
「旅行に行く余裕がなくなった」
「子どもにやりたいことをさせてあげられない」
「将来のためのお金を貯められない」
となってしまう。
それなら、家そのものにかけるお金を少し抑えて、その分を家族との時間や経験に使う。
僕は、そういう選択も十分に豊かだと思っています。
「安い家」と「無理のない家」は違う
ここで一つ、誤解してほしくないことがあります。
僕は、
「とにかく安い家を買いましょう」
と言いたいわけではありません。
中古住宅なら何でもいいわけでもありません。
安いには安いなりの理由があります。
土地のリスク、構造等の劣化、設備、立地や周辺環境など。
中古住宅を見るときには、確認しなければならないことがたくさんあります。
だからこそ、
「安い家」ではなく「無理のない家」を選ぶこと。
ここが大切だと思っています。
そこで選択肢になるのが「中古住宅×リノベーション」

中古住宅の面白いところは、すべてが完成された状態でなくてもいいことです。
例えば、
「立地は気に入っているけど、キッチンが古い」
「間取りは少し使いにくい」
「内装は自分たちの好みに変えたい」
そんな家でも、リノベーションによって暮らしに合わせて変えていくことができます。
新築住宅を購入する場合は、土地・建物・設備・間取りなど、完成されたものをまとめて購入することになります。
一方、中古住宅+リノベーションなら、
「残したいもの」と「変えたいもの」を自分たちで選ぶことができます。
これが、リノベーションの大きな魅力だと思います。
僕は、中古住宅+リノベーションを、
「70点の家を、自分たちの100点に近づけていく」
ようなものだと思っています。
もちろん、何でも自由に変えられるわけではありません。
構造や間取りのプラン、外観のデザインや予算の事など、さまざまな制約があります。
でも、その制約の中で、
「ここはお金をかけたい」
「ここは今のままでいい」
「ここは自分たちで工夫しよう」
と優先順位を決めていく。


この過程そのものが、リノベーションの面白さだと思います。
お金をかけるところ、かけないところ
リノベーションで大切なのは、全部を新しくすることではありません。
例えば、
キッチンにはこだわる。
収納も、ただ扉を付ければいいというわけではありません。
収納の配置や向きを工夫することで、扉がなくてもLDKから収納の中が見えにくいように設計することができます。
使いやすさを確保しながら、生活感をできるだけ見せない。
そんな工夫も、心地よく暮らすためのリノベーションのひとつです。
収納の設計も扉をつけなくても収納の配置を工夫することで見えないLDKから収納を見えないように工夫させる。


床はお気に入りの素材やデザインにする。
でも、すべての部屋を同じ仕様にしない。
後から変えにくい部分にはしっかりお金をかける。
一方で、見た目だけの部分は予算を見ながら調整する。
そうやって、
「お金をかける場所」と「かけない場所」を自分たちで決める。
これができるのもリノベーションの魅力です。
家を買った後の人生も大切にしたい
家を購入するときは、どうしても「どんな家を買うか」に意識が集中します。
でも、本当に大切なのは、
その家を買った後に、どんな生活をするか。
だと思います。
家族で旅行に行く。
子どもの成長を一緒に楽しむ。
好きなものを食べる。
趣味を楽しむ。
休日に何もせずゆっくりする。
将来のために少しずつお金を残す。
家を買ったことで、こうした生活が苦しくなってしまうのであれば、一度立ち止まって考えてみてもいいと思います。
家は人生の目的ではなく、人生を豊かにするための「器」だからです。
リノベーションは「我慢」ではない
中古住宅を買うと、
「新築を諦めた」
「妥協した」
と思われることがあります。
でも、僕は必ずしもそうではないと思っています。
むしろ、
自分たちに必要なものを選び、自分たちに必要のないものにはお金を使わない。
そうやって暮らしを組み立てていくことは、妥協ではなく、一つの積極的な選択です。
新築だから豊か。
大きな家だから豊か。
高価な設備があるから豊か。
必ずしもそうではありません。
自分たちにとって必要なものが揃っていて、家族が気持ちよく暮らせる。
そして、家以外のことにもお金や時間を使える。
そんな家も、十分に豊かな家だと思います。
「無理をしない」と「豊かに暮らす」は両立できる
最近、自分自身の暮らしについて考える中で、
「無理をしないこと」と「豊かに暮らすこと」は、反対ではない。
むしろ、両立させることが大切なのではないかと思うようになりました。

無理をして高い家を買うのではなく、自分たちに合った家を選ぶ。
その家を、必要なところだけリノベーションする。
余ったお金は、家族との旅行や経験、将来のために使う。
家にあるものを工夫して、美味しい料理を作る。
古いものでも、手を加えながら大切に使う。
そういう暮らしの中にも、十分な豊かさがあります。
家を「買う」のではなく、暮らしを「つくる」
中古住宅+リノベーションの魅力は、単純に新築より安くなることだけではありません。
自分たちの暮らしに必要なものを考えて、
必要なところにお金を使い、
必要のないところには使わない。
そして、完成された家を買うのではなく、
自分たちに合った暮らしを、自分たちでつくっていく。
それがリノベーションの面白さだと思います。
家にすべてのお金を使わなくてもいい。
家族との時間を削らなくてもいい。
見栄のために大きな家を買わなくてもいい。
無理をしない。
でも、妥協もしない。
そのちょうどいいところを探す。
それが、僕が考える「無理をしない豊かな暮らし」です。
そして、その暮らし方を実現する一つの方法として、
中古住宅×リノベーションという選択肢がある。
これからも、不動産やリノベーションの仕事を通して、そんな暮らしのつくり方を考えていきたいと思っています。











