スタッフコラム

2025.09.18 NEW

greenツアー

先日、スタッフ一同でgreenツアーに参加し、京丹後市にある「間人(たいざ)レジデンス」を見学してきました。

greenツアーはスタッフ研修の一環として、高品質なモノに触れたり、視野を広げたりすることで見る目や感性を磨き、学ぶ場として定期的に開催されています。

「間人レジデンス」は築100年の古民家を、職人の方々と共に約4年間かけて改修された実験的な住宅です。まずこの建物の外観ですが、伝統的な「焼杉板」の外壁が放つ重厚さと自然な風合いが、周囲の風景と溶け込んでいました。年月を重ねた木の質感、焼け色の濃淡、それが光の具合や湿度によって刻々と表情を変える様子に引き込まれます。

この建物には、現代美術家、表具師、左官職人、和紙職人、木工など、多くの職人の技が結集しており、丹後の風土と真摯に向き合った空間が随所に見られました。

 

内部に入ると、「土の部屋」が非常に印象的でした。地元で採取した赤土を使った土壁が特徴で、太陽光や自然光が差し込む隙間からその表面に映る影と光のコントラストが柔らかく、時間帯によって壁の見え方が変わります。とても穏やかで落ち着いた雰囲気が漂っていました。

 

また「紙の部屋」においては、京丹後で自身で育てた楮などを使い、昔ながらの製法で紙を作る工房「いとをかし」が制作した唐紙が壁や天井一面に使われており、障子より少し厚みのあるこの唐紙の和紙は、柔らかく温かみのある空間を生み出していました。

細部の納まりの美しさにも目を奪われ、非常に充実した一日となりました。

 

このプロジェクトは、地域の自然や文化を次世代へつなぐ「集落構想プロジェクト」の一環であり、自然と向き合いながら再生可能な素材を使って、一つひとつ丁寧に作られた建築物です。日本の持つ素晴らしい要素が詰まった空間であると感じました。

また、見学だけでなく楽しいワークショップも開催されていたので、お近くへお越しの際には、ぜひお立ち寄りになることをおすすめします。

詳細はこちら → Tomorrow(「いとをかし」他プロジェクト情報)
https://tomorrow-jp.org/

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